前向き気づき日記

瞑想歴29年。読むだけで気持ちが軽やかに前向きに。自分らしく生きたい方へ。

北山裕子

北山裕子(id:yuko-k-ami )
瞑想歴25年、東京や大阪を中心に瞑想セミナー、キネシオロジーセミナーを主催。 エネルギーヒーラー。 23才で摂食障害を治すため、 藁にも縋る思いではじめた瞑想で潜在意識とつながり、 自分の奥底に眠っていた本当の自分(潜在意識)と 会話ができるようになりました。
読むと気持ちが軽やかに、自然と前向きになるようなお話しを綴っています。

プロフィール詳細

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カッコつけていないで舞台に上がる

私は幼稚園の頃からピアノが大好きで、
ピアノに出会って以来ずっとピアノの先生になるのが夢でした。

 

中学・高校時代は、練習練習の毎日で、
夏休みは夜中弾き、
気づけば朝なんてこともよくありました。
(うるさいと言わず弾かせてくれた両親に感謝です。)

 

子供の頃から何人もの先生にお世話になり、
厳しい先生ばかりでしたが、
それぞれの先生が私の憧れでした。


そんな中で
音大時代に師事した教授が、
今は70代後半になられましたが、
私が1番尊敬し憧れる人です。

 

初めてレッスンで先生のピアノの音を聴いた時の衝撃は
忘れられません。

 

憧れを通り越して、自分との差に愕然とし、
いくらがんばってもこんな音は私には出せないと
その距離の遠さに弾くのをやめたくなったほど、
素晴らしい音を聴かせてくれました。


先生は日本はもちろん、
ヨーロッパでも演奏活動をされていましたが、
私が尊敬しているのは先生のピアノの腕だけではなく、
その人柄です。

 

口ベタでシャイで優しい紳士で、
繊細で芯が強く心豊かです。
(めったに怒りませんが怒ると静かに怖いそうです。笑)

 

ピアニストは自信過剰な俺様タイプが多いのですが、
その先生はとても謙虚でした。

 

 

自分の門下生がピアノの試験でミスをすると
自分の名前に泥を塗ったと怒る先生もいました。

 

試験中にバンッ!とペンや楽譜を叩き置き、
席を立つ先生や、
「もうけっこう。」と強制終了されられることも・・・。

 

「失敗したら先生に迷惑をかける!」とプレッシャーになり、
余計弾けなくなる子もたくさんいました。


有名でえらい先生になるほどそんな先生が多かったですが、
私の先生は全くそんなことはなく、

 

私が演奏会で緊張してボロボロに失敗した時も、
「そんなに緊張しなくてもよかったのにね~」と
言ってくれ、

 

逆に「あなたは強いね」と言ってくれました。

 

(これはたぶん、一曲目で失敗したのに、
あとの曲を落ち着いて最後まで弾き通したことを
言ってくれたのだと思います。)

 

先生に迷惑をかけて申し訳ないと泣きそうだった私を
気づかってくれました。

 

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そんな先生が、数年前に久しぶりに演奏会をされました。

その数年前に大病を患ったせいもあってか、
私が言うのもなんですが、
演奏は昔の先生のものとは違っていました。


でもその場にいたたくさんの人が
その演奏に感動しました。

 

全体の完璧さではなく、
その音の美しさに。

 

たいてい若い人は力任せに弾き、
大きい音が出ているけれどピアノが鳴っていないので、
「美しい」より「迫力がある」と感じることが多いです。

 

でも先生の音は、透明感のある音のままで
会場全体を包み込むようで、
音は若い人に負けないくらい大きいのにうるさくなく、
とにかく美しかったです。

(でもそれを分かる人は少ないです。。)

 


どの世界でもそうですが、
年を重ねキャリアを積むと失敗するのが怖くなり、
挑戦しなくなる人が多いです。

 

今回の演奏会に出ることで、
昔と比べてられてガッカリされることも
きっと頭をよぎったと思います。

 

実際、残念ながら、

ガッカリしたと話している声も聞きました。

 

そんな評価を教え子たちに見せるのは、
かなり辛いことだと思います。

 

誰だって自分の子供や憧れてくれる生徒には、
かっこいい自分でいたいものです。

 

引き際が大事だ、

昔のよかった頃の夢を壊すな、という人もいます。

 

それでも舞台に立つ先生に、
本当の強さを教えてもらった気がします。

 


「これが自分です」といくつになってもさらけ出せる強さは、
かっこいいです。

 

ピアノの演奏についても感謝しきれないほど

素晴らしい指導をしていただきましたが、


先生が学生時代から私に教えてくれた1番のことは、
それです。


「かっこつけていないで、
怖がらないで、
いくつになっても挑戦しなさい」

 

「逃げないで舞台に上がるあなたの強さを尊敬します」


いつも先生からのそんなメッセージが聞こえるようです。

 

人生の教訓です。


先生に出会えてよかったです。

 

私も生涯、先生のような挑戦する人でいたいです。

 

 

みなさまは最近、恥をかくことを覚悟で

何かに挑戦したことはありますか?

 

ただの挑戦ではなく、

かっこよくいたい人の前で、

恥をかくのを覚悟での挑戦です。

 

「なんだ、偉そうなことを言ってたいしたことないね」

「あれくらいなら私にもできる」

 

なんてことを、そんな命がけのような挑戦をすると

人から言われることもあります。

 

でもそんな本気の挑戦をする人生としない人生、

どちらがこの世界に生まれ、生きた価値があるかと言うと、

 

挑戦する人生です。

 

よく人生の意味を探す人がいますが、

そうして本気で生きることに人生の意味があると思います。

 

次にそんな機会があったら、

何も考えず、やる!と決めておき、

 

ぜひ飛び込んで、

かっこつける余裕もないくらい

人間くさく生きてみましょう。

 

本気で生き、本気で泣き笑う、そんな人生にしたいですね。