今日はおすすめの本をご紹介したいと思います。
何年か前にもご紹介したことがあるのですが、
児童文学の「モモ」という本です。
有名な本なのでご存知のかたも多いと思いますが、
これが子供向けとあなどれない内容で、
むしろ大人になった今こそ心に響きます。
モモという女の子が、みんなのために
時間泥棒に盗まれた時間を取り戻すお話です。
↓ こちらの本です。
あらすじは、
ある日町に現れた
「時間貯蓄銀行」からやって来た灰色の男たち。
彼らの目的は、人間の時間を盗むことです。
人々は時間を節約し貯蓄するため、
せかせかと生活をするようになり、
人生を楽しむことを忘れてしまいます。
節約した時間は盗まれているとも知らず……。
異変に気づいたモモは、
みんなに注意をしようとしますが、
灰色の男たちに狙われるはめになります。
でも、不思議な老人とカメに助けられながら
立ち向かい時間を取り戻す、
というお話です。
(2015年にニュージーランドを訪れた時に出会った
スーパーマン。とってもかわいかったです♪)
この本を読むとハッとさせられます。
「時間がない」「そんなの役に立たない」
と、切り捨て節約したはずの時間は、
どこへ消えたのか?
それと引き換えに、失ったものは何なのか?
目的地に早く着きたくて、
イライラしながら運転する時間、
絵を描いたり鉄道模型を眺めることなど、
役に立たないからと手放した好きだった趣味…。
1時間かかるところを55分で終わらせ、
節約して作った5分を手に入れたようで、
実はそれを手に入れるために
人生の貴重な55分は死んでいるのです。
急いでイライラしなければ、
渋滞の中でも街路樹に季節を感じることができますし、
役に立つか立たないかという価値観から解放されれば、
ただ純粋に心が喜ぶことを見つけ、
人生を豊かに生きることができるのでは?
モモは、
「時間とは日々の生活であり、その人自身である」
という真理を思い出させてくれます。
この忙しい現代で急ぐなというのは
無理なのかもしれませんが、
そんな大切なことを心にとめておき、
忙殺されそうな時は、
ひと呼吸して周りを見まわし
我にかえる余裕を持ちたいですね。
どうせ同じ距離を移動するなら、
楽しんだほうがいいですし、
節約しても時間は貯蓄なんてできないのですから。
今日も心を開いて今を味わう、
そんな素敵な一日となりますように(^^)