人が生きる中で大切なものがいくつかありますが、
私は情熱って素晴らしい宝物だなといつも思います。
それは何かを手に入れるためや、達成する時に
湧き出し使われることもありますが、
それを超え、ただその人らしさの表現の一つになった時、
見ている人や周りにもそのエネルギーが
大きな影響を与えると思います。
例えば、ソチオリンピックの浅田真央選手のフリーの演技や、
今回のラグビーなどもまさにそれですね。
何故そんなにそれが好きなのか、したいのか、
理由も忘れるほど夢中でその世界に入り込む時、
その姿が、それを見た人の中に眠る情熱に
火をつけたり、揺さぶったりします。
音楽でもスポーツでも、なんでも、何をしているかを超え、
その人の情熱を感じて引き込まれます。
例えば、人が生まれて来たのは
魂を磨き成長するためだとするなら、
情熱をかけて何かをすること自体には
大きな意味はないかもしれません。
もちろんそれをすることから学ぶことはたくさんあり、
その道のりの中で多くの気づきや成長があると思いますが、
それ自体は魂的には関係ないかもしれません。
それでも誰もが感じたことがあり、
多かれ少なかれ持っている情熱は、
神様からの特別なギフトのような、
もしかすると神様にも生み出せない
自分の魂だけの宇宙にただ一つの宝物のような気がします。
その情熱のままにそれをそれぞれの方法で表現する時、
周りの人は心動かされずにはいられないものです。
（サハラ砂漠。命を感じる大好きな場所です。）
演奏会に行っても、
出来の良さや完成度を聴いているだけだと
純粋に音楽を楽しみにくく、
判定する人、批評家になってしまいますし、
スポーツ観戦でも、勝ち負けだけ見ていると、
ミスをした選手に怒ったり、
負けたらガッカリしたりするものですが、
その人の情熱を感じていると
また違った見方、楽しみ方、味わい方が
生まれるように思います。
情熱が溢れている人は、どこか楽しんでいて、
喜びや愛、感謝が詰まっているように感じます。
これは自分が情熱を出して生きていなければ
なかなか感じられず、出会えないかもしれませんが、
出会えた時は自分の中に眠る情熱が共鳴し心震えます。
ただ魂の成長のためだけ以上の人生を生きているからでしょうね。
私はそれは、スピリチュアルなことにどんなに詳しいより、
見えないものが見えたりする特別な力より、
どんなすごい経歴や肩書があるか、才能があるかより
ずっと素晴らしいと思います。
宇宙にたった一つだけの魂がその輝きを放つのは
まさにその人にしかできないことで、
例えばバイオリンも野球も、今の時代だからあり、
地球にしかないものかもしれませんから、
奇跡のような出会いが生んだ瞬間です。
それが好きだという情熱から生まれた魂の輝く瞬間を
その場で感じられる幸せに感謝です。
こう書くとなんだかプロや
特別素晴らしい才能を持った人だけの話のように
聞こえるかもしれませんが、
そうではありません。
少し前に私の知り合いの方が、今年83歳になられたのですが、
ピアノで若い人たちに混じり演奏会に出演されました。
その方はずっとピアノを弾いてきた方ではなく、
子供の頃に少し習っていたそうですが、
長いブランクの後、10年ほど前からピアノをまた再開されたそうです。
それで練習発表会ではなく、
本格的な演奏会にタキシードを着て出演され、
緊張しながらも心を込めて演奏され、
聴衆者賞を受賞されたそうです。
素晴らしいですね。
やはり情熱は人の心に響くのです。
スピリチュアルなことを学ぶと、つい頭でっかちになりがちですが、
こうして情熱を通し、地に足のついた積み重ねの先にある
素晴らしいものに出会う生き方は
プライスレスで、ずっと大切にしたいものです。
自分の魂の情熱を感じることは、
才能やレベルに関係なく続けていくといいと思います。
これはただ好きなことをするだけの人生では味わえないもので、
それは仕事になるならないに関わらず、
他のものでは味わえない大きな喜びを経験させてくれるでしょう。
またそれを見た周りの人たちにも
素晴らしい宝物を贈ることができるものです。
役に立つ立たない、人より優れているかどうかという価値観に
振り回されないで、
自分だけの表現として楽しみながら続けていくといいですね。
私も何歳になっても、情熱を持って熱く
そんな生き方をしていたいなと思います。
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